棒人間すら描けないオタクが絵を描き始めるまでの話:絵を描くのって楽しいよ!

こんにちは、夢は美少女エルフへの転生というピュアな心の持ち主、子猫2000です。

……誰ですか、いま鼻で笑った人!
先生怒らないから、前に出てきなさい!

というわけで(!?)本日は自分語りをします。

以前から私と交友のある方はご存知だと思いますが、私は絵がまったく描けませんでした。ここでいう「まったく描けない」というのは文字通りです。まったく描こうともしないし、そもそも人並みに描けない

つまりは、学校の写生会みたいな強制イベントで1年に1回絵を描くか描かないかレベルです。(まぁ、写生会もテキトーに絵の具塗って友達と鬼ごっこしていましたが……)

今でこそ「お絵描きの無い人生なんて考えられない」という勢いで熱を上げている「お絵かき」ですが、20歳になるまで、まったくと言っていいほど関わりがありませんでした。この記事の対象読者は「絵を描いたことなんてないけど、描いてみたい」と思っている人です。全く絵が描けない私みたいな人でも、コツコツやってくと絵が描けるようになる、という前例として見てください。

大学受験失敗からの負のスパイラル

時はさかのぼって、私が大学に入学するところから話します。

今でこそ元気にしていますが、当時の私は人生で一番どん底にいました。

私史上最も努力したはずの大学受験は、センター試験で数学I/Aを選択するべきところ、数学Iを選択するという特大ミスで終わりを告げます。私の第一志望校は、センター試験で数学I/Aを選択していないと受験資格を得られないため、この時点で私の受験生活は半ば終わったようなものでした。

当然、私は荒れました。

当時は自暴自棄で「もう大学なんて行かなくてもいいじゃないか」くらいの勢いでしたが、数学I/Aを使わなくても受験できる学校を慌てて(主に家族が)捜し、そちらは無事に合格しました。

合格した大学は当初第一志望だった大学と同じく、情報系に強い大学でしたが、実家からは遠く離れた地方で、当然ながら実家を離れて暮らすことになりました。

入学の頃には少しだけ荒んだ心も落ち着きを取り戻していたので、初めての一人暮らし(といいつつ、下宿でしたが)に心を躍らせつつ、いざ地方へ引っ越します。

しかし、ここでまたタイミング悪く東日本大震災が起きます。ちょうど私が入学する年でした。

幸いなことに直接的な被害は無かったのですが、地震の影響で本来は毎年入学直後に行われるレクリエーション活動が中止になりました。これにより、私の学年は他学年と比べて極端に横の繋がりが薄い学年になりました。

もともと、自分から人に積極的に話しかけるタイプでは無いことや、部活動(サークル活動)で自分の興味を優先して人の少ないサークルに加入した事も相まって、見事ぼっちになりました

(不幸中の幸いでサークルの先輩方はみんな優しい人ばかりでしたが、同学年の生徒はサークルにはおらず、前述のレクリエーション活動中止の影響もあって、「友達」と呼べる相手は一人もいない状態になりました。)

私はもともと自分の時間を大事にしたいタイプで、あまり人と関わるのが好きな方では無かったですが、全く人と交流が無い状態というのは精神を蝕む、ということをこの時身をもって学びました。

追い打ちをかけるように挫折が続く

大学ぼっち生活が続くと段々と精神が病んできます。

当時は口には出さないものの、他人を見下すような思考が増えていました。元々正義感が強く、生真面目な性格をしていたので、「代行」や「課題の写しあい」などをしている同級生を見ては「お前らは学校に何しに来てるんだ」と強い憤りを感じていました。

しかし、その一方で大学数学は全く理解できませんでした。高校までは数学は得意科目だったので、これも余計に自分への精神的ダメージとして積み重なっていきます。そして、周りの自分が見下している人達は「過去問丸暗記」という手法でギリギリ単位を取る中、私は数学の単位を落としました。努力で超えられない壁を感じた、人生で2度目の挫折でした。

そして夏休みを経て、大学1年生の後半戦が始まります。

そして、そこで私は3度目の挫折をしました。

――ほぼ全ての単位を落としたのです。

しかし、怠けたつもりもありませんし、力不足だったわけでもありません。シンプルに出席日数不足で単位を落としました。当時は状況を理解できていませんでしたが、のちに原因が「冬季うつ」(季節性情動障害)の症状だったと気づきます。

朝に起きようとしても起きれない。

夜に寝ようとしても眠れない。

集中力が持続しない。

常に不安感に苛まれている。

ストレスから下痢、頭痛、吐き気、などなどが日常的になる。

生きている事が空しくなり、自分の存在を消してしまいたくなる。

冬の間、そんな症状がずっと続き、学校生活はおろか、まともに生活できない状況が続いていました。

しかし、これが不思議な事に季節が移ろいで暖かくなってくると何も問題なくなるのです。それでも大学数学は出来ませんでしたが(苦笑)

で、生真面目な性格をしているので自分を更に追い込みます。

「なんかよくわからないけど、冬場はダメダメだったから、その分を取り返す勢いで単位を取ろう!」と意気込み、枠いっぱいに授業を取ります。

そして、(数学以外は)難なく単位が取れました。

「なーんだ、これなら大丈夫そうだ。この調子で後半も頑張ろう」と。

そして2年目の冬が来るわけですが……まぁ、死にます。当然ですね。

神絵師との出会いは突然に

そして冬になるたび、生きる事にすら無気力になりつつ3度の冬を乗り越えて、「もう私はこのままここで朽ち果てるんだろうな……」くらいに心のどこかで諦めもつき始めた2013年3月に運命の出会いを果たします。

春アニメに何を録画するか事前リサーチに勤しんでいた私は、あるアニメの絵に心を奪われます。タイトルは「変態王子と笑わない猫。」(アニメ公式サイトへ飛びます)です。

まだこの時点では、絵を描こう、などという無謀な考えには至っていませんでした。

しかし、その考えはネットで画像検索した瞬間にあっけなく崩れ去りました。これが、神絵師「カントク(“変態王子と笑わない猫”の原作のイラスト担当した方)」(の絵)に初めて遭遇した瞬間でした。

なにこれ、めっちゃ可愛い!!

挫折と自己嫌悪だらけで砂漠のように荒みきった私の心に、突如「可愛い」が染みわたりました。「絵で人の心を動かせる」という事実を身をもって経験したのがこの時です。

ちょうど春で、徐々に心理状態も回復してきている頃だったため、私は突飛な考えに致ります。

私もこんな絵を描きたい!!

と。

先述の通り、この時点では絵なんて全く描けません

傍から見ると無謀極まりない思考回路ですが、私の気持ちは揺るがず、そのまま流れるように5000円ほどのペンタブレット(PCにつないで使用するペン入力デバイス)入門モデルをネット注文し、近くのヤマダ電機でコピー用紙の束を買ってきたのでした。

怒涛の開始から1週間

お絵描き歴1週間の作品(2013/04/01)

怒涛の心境の変化から1週間、絵の猛勉強をした私の大作です。
どうですか、すごいでしょう!!
よく1週間でここまで上手くなったと褒めてください

……

…………

………………

「これのどこが上手いんだ」ですか?

まぁ落ち着いて話を聞いてください。

この絵を描く前は棒人間を書かせれば下図のようなものが出来上がるレベルだったわけです。

お絵描き開始前の作品(当時の画像は紛失してしまったため再現図)

……

…………

………………

お分かりいただけただろうか……?

おかしな部分を挙げていくとキリがないですが、「胴体と首がなく、顔から直接触手が生えた地球外生物」です。なお描いている本人は大真面目に人間を描いたつもりである点にご注意いただきたいです。。

ここから1週間で上図の美少女が描けるようになったわけです。

大躍進ではないか!! ガハハハハハ!!!!

自惚れに満ちた半年間

普通ならここで「やっぱり私には才能が無いんだ」となり、描くことをやめてしまうところですが、私の場合スタート地点があまりにも低すぎたためそんなことはありませんでした。

それどころか、「1週間でこんなに上手くなった!!私天才じゃね!!」と飛ぶ鳥も落とす勢いで自信を強めていました。今思い返すと恥ずかしい。穴に入りたい……

とは書いたものの、この記事を読んで、これから絵を描こうと思っている人は同じ道を歩んでもらった方がいいです。なぜかと言うと、継続するためには最初は自信過剰なくらいでちょうどいいからです。

「とは言っても下手だし……」という方に一番大事なコツを伝えます。

他人と比較するな! 過去の自分と比較しろ!!

――以上です。思い出話に戻ります。

そんなこんなで、「このまま描き続けたらすぐに神絵師になっちゃうな~♪」などと思いながら絵を描き続け、私の半年は過ぎました。

この当時の私はネットで有名なhitokakuを基本に、ネットのお絵かき講座などを参考にして、アナログでガンガン練習していました。とはいっても、やはり元のレベルが低いので、まだまだ一般人レベルには追いついていませんでした。

お絵描き歴3か月の作品(2013/07/09)

目が肥え始めた1年目

溢れ出る自信に後押しされて、怒涛の快進撃を続けた私もついに気づいてしまう時がきます。

「あれ? 私ぜんぜん上手くないのでは?!」

たしかに描き始めと比べると急成長ではありますが、絵が描けるようになってくるにつれて、目も肥えてきました。不思議な事に絵を描くスキルが上がってくると、絵を観察するスキルも上がってきます。

今までは「可愛さを判別する基準 自分の画力」だった大小関係が逆転し、「可愛さを判別する基準 > 自分の画力」になってきました。つまり、自分の目が自分の腕を超えてしまったわけです。

良く言えば、半年間絵の練習を続けたことで、ついに自分の実力を把握したとも言えます。自分の実力を把握しなければ対策を立てる事もできないので、成長が見込めなくなってしまいます。当時の私はショックを受けていましたが、長期的に見れば良い事でした。

ここで、絵を描き始めてから初めての挫折が訪れましたが、幸いなことに私は絵に対して反応をくれる周囲の人たちのおかげで立ち直ることが出来ました。

これから絵を描き始めるという人は是非まわりの人に見せる癖をつけておいて下さい

もしくはSNSや、ネトゲ仲間など、なにかしら良い反応(ポジティブな反応)をくれる人を見つけておくと、いつかその反応に助けられる日が来ます。描いた絵を見せてもネガティブな内容しか言わない人ではなく、褒めてくれる人を見つけておいてください

絵に限った話ではなく、世の中には大まかにわけて3種類のタイプの人間がいます。

  • ネガティブな反応ばかり言う人
  • ポジティブな反応ばかり言う人
  • 良い部分と悪い部分をバランスよく教えてくれる人

の3種類です。

「ネガティブな反応ばかり言う人」とは付き合ってもデメリットの方が多いです。ここで私が言っているのは「ポジティブな反応ばかり言う人」を見つけてください、ということです。

一方で、「ポジティブな反応を言う人」の反応は精神面の支えになりますが、上達への直接の影響は少ないので、長い目で上達を考えるなら、「良い部分と悪い部分をバランスよく教えてくれる人」を見つけておくと良いです。

境界線が曖昧で混同されがちですが、「悪口」と「指摘」は全く別物です。ただミスを挙げるだけでなく、どう直すべきかまで言及してくれる場合が「指摘」です。悪口ではなく指摘をしてくれる人がいた場合は「良い部分と悪い部分をバランスよく教えてくれる人」タイプです。あなたに好影響を与えてくれますので、是非今後もその方との関係を持続してください。

そんなこんなで私は周囲の優しい友人達のおかげで挫折から立ち直りました

挫折から立ち直って以降は、今まで以上に練習に熱が入るようになりました。

今までは「なんかおかしいけど、まぁいっか」と済ませていた部分が、目が肥えたことで「たぶん手がおかしい」と明確に分かるようになったため、自分の絵に足りない部分を積極的に練習するようになりました。

お絵描き歴約1年の作品(2014/03/14)

そうして1年経ったころの絵は、ようやく人並み程度になりました。そもそものスタートラインが絶望的に低かったのと、独学で長期的なビジョンを持たずに勉強してきたことで、かなり時間がかかりました。

そんなこんなで他にも何回か挫折しつつ、紆余曲折を経て2022年の10月には10年目(お絵描き歴9年6カ月)になります。最近は欲が出てきて、「生涯を通じて、もっと絵を描く時間を増やすために、イラストレーターとして独立する」という目標も出てきました。

10年前の自分にこの事を言ったら、「いやいや、さすがにそれは無いでしょw」と笑われそうなほどに、自分でも予想の付かない展開です。人間何があるか分かりませんね。だって、もともとは絵に興味すら無く20歳まで生きてきたわけですから。周囲の友人や家族にも「まさかこんなに上手くなるとは思わなかった」と言われます。そのたびに「それな!! ていうか、私自身予想外だったw」と言っています。

お絵描き歴9年6カ月の作品(2022/10/02)

ですから、これを読んでいるあなたが例え今は絵が描けなくても、絶え間なく努力し続ければ必ず道は開けます。ましてや、私が絵を描き始めた頃よりも、有益な情報が大量にネットに転がっている時代に変わってきているので、私よりも早い成長速度で絵を描けるようになるはずです。

もし「絵を描きたい」と思っているなら、とても素敵な趣味なので是非始めてみてください。

思い出話が長くなってきたので、この辺で一旦区切ります。

神絵師はゼロから絵を生み出している?

これから絵を描き始める人は幸運である。
ましてや、この記事を読んでから描き始めるならなおさらだ。(by koneko2000)
(おおげさ)

というわけで、これから絵を描く人向けに具体的に役立つ話をしていきます。

まず伝えたいのは「無駄な縛りプレイはやめよう」という話です。

当時の私同様に今まで絵を描いたことのない人なら、絵を描くのが上手い人達がどうやって絵を描いているのか想像も付かないと思います。

そこで、妄想するわけです。

理想の神絵師像を。

たとえば私が当時考えていた神絵師像は下記のような感じでした。

  • 何も無いところから「萌え」を生み出す魔法使いだ!
  • 紙とペンさえあれば、サラサラ~っと凄い絵を描ける!
  • 生まれつき凄い才能を持っていたに違いない!

結論から言います。
上記の内容は全てあてはまりません。
順を追って解説していきます。

神絵師といえど何もないところから絵を生み出しているわけではない

まず1つ目「何も無いところから萌えを生み出す魔法使いだ!」について。

残念ながら魔法は存在しません。手品と一緒でトリックがあります。

血のにじむような努力の結果、「何も見なくても(それなりに)描ける」だけであって、絵を描くことを職業にしているプロの方も、参考資料(写真や3Dモデルやデッサン人形など)を必ず用意して絵を描きます。

なぜこの話をしたかというと、これから絵を描きはじめる人達に回り道をしてほしくないからです。(私は大分回り道をしてしまいましたので……)

「参考資料を基に絵を描くのはズルい事ではない」

これが伝えたいことです。

これは何も最近のイラストに限らず、昔から芸術家(とくに絵画)は資料を大事にしてきました。写真の無い時代は実際に人間をポーズモデルにしたり、描画対象そのものを参考に絵を描いていました。

時代は変わって今は写真や、3Dモデルという便利なものがあります。これを活用しない手はありません。というか、プロですら資料が必要なんです。私達アマチュアに資料が必要ないと思いますか?

絵を描くときには脳内映像だけでなく、是非きちんと資料を集めて、その資料をよく観察しながら描いてください。その方が完成する作品のクオリティもあがりますし、間違いなく上達も早くなります

道具を最大限活用すべし

次に「紙とペンさえあれば、サラサラ~っと凄い絵を描ける!」や、「生まれつき凄い才能を持っていたに違いない!」について。

残念ながらこれも正しいとは言えません

絵を描くのってどのくらい時間がかかると思いますか?

ちなみに、絵を描き始める前の私の考えはこうでした。

「ん~、こんだけ色も塗ってるし1時間くらい?」

残念!ハズレ!!

正解は数時間~数十時間(ものによっては数百時間もあるかも)でした。

恐らく今まで絵を描いたことのない人が想像しているよりも、「絵を描く作業」は遥かに時間がかかります。サラサラーっと物凄い絵がかける人は、ほぼ皆無です。

また、何も無いところから描いているように見えて、実際はその人の今までに描いてきた絵の経験や知識がフル動員された結果、紙とペンだけで絵が描けているに過ぎないことも伝えておきたいです。

プロでも絵を描くのには非常に時間がかかります。

先述のように資料は重要ですし、デジタルの場合「手振れ補正」だったり「直線ツール」だったり「レイヤー効果」だったりと、色々な道具の力を借りて作品を作ります。

なので、これから絵を描き始める人に伝えたいことは、「使えるものは全て使うべし!」です。わざわざ縛りプレイをして難易度を上げる必要はありません。

同じクオリティの作品が完成するなら、過程は楽で早いほうが良いに決まっています。
そのためにも、自分が使用するソフトやデジタル絵の仕組み、技術などは積極的に勉強することをオススメします。

※もちろん、世の中には“天才”や”神絵師”と呼ばれる人達がいて、サラサラーっと物凄い絵を描きますが、その方達は誰よりも多く絵を描いています。結局は経験量が違います。これは「才能が無いから絵が描けない」は本当? 双生児法の結果から見る遺伝の限界と可能性という記事で科学的知見からも紹介していますので、よければご覧になってください。

これから絵を描き始める方は、参考資料を用意して、使える道具は全て使ってイラストを描くよう心がけてください。

良い絵が描けるタイミング

本来なら「良い絵」という定義をしっかりした上で議論するべきですが、私の中での「良い絵」の定義で進めます。この場合の意味としては「他人からの評価に関わらず、後から見直してもイキイキしている絵」です。後日「描き込みすぎは逆効果? イラスト制作における”引き算の美学”について考える」という記事で解析しましたが、結果から言うと「その絵で何を表現したいか」がハッキリしていると他人から見た際の評価も良くなる傾向にある事がわかりました。

基本的に技術が上がり、他人の目に止まる回数が増えれば、それだけ他人から評価はもらえるようになります。しかし、キャラクターがイキイキして見える絵だったり、見ていて感情を感じる絵だったり、というものがあって、私の中での「良い絵」はそういう絵を指します。これだけは断言できますが、絵の良さは純粋な技術力だけでは決まりません。

人によって絵を描く動機は違うと思いますので一概には言えませんが、私の場合、「溢れ出る感情を抑えきれない、この気持ちをどうしよう……? そうだ! 絵を描こう!!」と言うときに描いた絵は、後から見ても良い絵だなーと感じます。なので、「感情を抑えきれない!!絵にぶつけよう!!」みたいな感じで絵を描くと、良い絵が描けるのではないかと思います。

これが何故なのか考えてみたのですが、絵の中のキャラクターに動きが生まれやすいのではないかと思います。

少し絵を勉強している方なら分かると思いますが、キャラクターイラストは動きがあると見栄えがよくなります。「動きがある≒前後の動作が想像できる」なので、逆に「前後の動作がハッキリ想像できる」場合に、自然と「動きがある」絵が描けるのではないかと思います。

つまり、感動したら絵を描こう!!

という話です。

自然と普段よりイキイキした絵が描けると思います。

上達のために必要なのは?

これもしっかり書くと長くなってしまうので要点だけ書きます。練習方法については後日書いた記事「イラスト上達に役立つ練習方法」も参考にしてみてください。

  • 好きなものだけじゃなくて色々描いてみる
  • 色塗りまでやって作品として完成させる
  • 日ごろから絵を描く
  • 上手い人の真似をする(模写をする)
  • 描く対象について調べる(構造だったり色々)
  • 自分が好きな絵柄の研究をする(なぜ可愛いのか考えたりする)
  • 自分が使用しているソフトの使い方について勉強する

ぱっと思いつくものを書いてみたら、だいたいこんなところです。

個人的に一番大事なのは太字にした「日ごろから絵を描く」ことだと思います。

日頃から絵を描くことの有効性については「思い通りの線を引く方法14選:お絵描き歴10年目の筆者が特に効果的な方法を紹介します」でも解説していますが、「描きたくないなー」という日も5分でいいから描くように習慣づけておくと、ご利益あります。

また意識面では、惰性で書くのではなく向上心を常に持っておくことも大事だと思います。

お絵かきする事のメリットは?

ここまでダラダラと思い出話と、「続ければあなたも上手くなるよ!」という話をしてきましたが、絵を描くようになってから感じたメリットについても触れておきます。といっても、副次的な部分が多いと思います。

  • 自分が考えた最強の萌えシチュエーションが描ける
  • 推しキャラの公式からの供給が不足している場合に、自分で供給を増やせる
  • 作品を作り上げた瞬間の達成感が気持ち良く、充実感を味わえる
  • 長時間1つのことに取り組む集中力が上がる
  • 絵を描くことに対する苦手意識が減ることで、誰かに説明するときに図を描きやすくなる。
  • 画像処理の技術が身に付く(デジタル絵を描く場合)
  • 誰かに絵を描いてあげると意外と喜ばれたりする

結局は自分の好きなキャラを描けるっていう部分が大きいです。

私の場合、以前から「ぁあ!!○○めっちゃ可愛い!! 尊い!! くそっ!! この溢れ出る愛情をどこにぶつければ!?」という状況が多々ありました。そんな時に「絵を描く」という、気持ちをぶつける手段を手に入れたのが最大のメリットだと思います。

また、そこで絵を描くことで世の中に自分の好きなキャラの絵が1枚増えるわけです。こんな素敵な事は無いじゃないですか? 自分が嬉しいのはもちろん、同じキャラが好きな人も同時に嬉しいわけです。

win-winです!(両手をピースする)

世界平和です!!(おおげさ)

あとがき

ちょっと思い出話するはずが、ずいぶんと長くなりました。

色々書いていますが、今まで絵を描いたことが無かった人が一人でも絵を描くきっかけになってくれたら嬉しいです。棒人間すら描けなかった私でも、描き続けたらだんだん上手くなりました。あなたがいま絵を描けなかったとしても、続けることで必ず上手くなっていきます。

「才能が無いから絵が描けない」は本当? 双生児法の結果から見る遺伝の限界と可能性という記事で書いていますが、絵を描く事に才能は必要ありません。描けば描いただけ上手くなりますし、知識をつければつけただけ上手くなりますし、塗れば塗っただけ色塗りが上手くなります。

――でも、上達は二の次で良いです。

楽しみながら描き続ければ自然と少しずつ上手くなります。逆に楽しまなかったら続きません。続かなかったら成長もしません。

楽しいは正義だ!!

だから、楽しくお絵かきしよう!!

トータル約1万文字に渡る長文でしたが、ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。この記事を読んで「私もお絵描きしてみよう」となった方が一人でもいれば、わざわざ赤裸々に過去を綴った甲斐があるというものです。

このブログでは絵に関する話を他にも色々と書いている(押下でイラストジャンルの記事一覧に飛びます)ので、気になる方はゆっくりしていってください。

「棒人間すら描けないオタクが絵を描き始めるまでの話:絵を描くのって楽しいよ!」への2件のフィードバック

  1. ありがとうございます。
    つい2日前ほど前から全力で練習するようになったものです。 今まで何回かやったことはあったのですが自分の絵に満足いかず途中で投げ出してしまい、辞めることがありました。
    猫さんのサイトを見て勇気をもらい、自分の描きたい萌え絵がかけるまで毎日描き続きたいと強く思いました。
    現在は高校2年生で時間があるのでこれから自分が活用できるもの全てを使って頑張っていきます。

    1. 恋さん、こんにちは。
      私も何回か途中で投げ出したくなった事があります。今でもSNSなどに絵を上げたりすると良い反応だけでは無く、ネガティブな反応も時々あります。

      豆腐メンタルなので、そういった事が特に嫌で全く描かなくなった時期もありましたが、やっぱり自分で”可愛い”を創りたいという気持ちが勝って、お絵描きを続けてきました。

      この記事は私と同じように挫けそうになった方の心の助けになればと思って書いた物だったので、お役に立てたのであれば、とても嬉しく思います。

      絵は描き続ければ必ず上達していきます。数日、数週間だと違いが分かりづらいですが、自信をなくした時は昔の自分と比較してみてください。着実に成長している事に気付けるはずです。

      「下手の物好き」なんて言葉もありますが、「好きこそ物の上手なれ」という言葉もあります。生まれた瞬間から上手い人なんていないので、私は後者こそ真理ではないかと思います。

      これからも是非楽しみながらお絵描きを続けて頂ければ幸いです。

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