今日は秋葉原でエアガンショップめぐりをしたせいで足が筋肉痛の子猫2000です。
前回はイラスト用のペイントソフトは何を使えばいい?という記事でイラスト用ソフトについて紹介しました。今回は筆者が色塗りをする際にどうやって色を選んでいるか、の話をします。
色塗り講座やメイキングは多いですが、色の選び方に言及しているものってほとんど見かけない気がしますので、デジタル絵を描いていて「どうやって色を選んだらいいの!?」とお困りの方の役に立てば幸いです。
目立たせたい色はRGBのいずれかを255にする
まずは基本の話から。
色を使用するときは「メインカラー:サブカラー:アクセントカラー = 7:2.5:0.5」の比率で色を選ぶと、全体的にまとまりが出ます。これは厳密にあわせる必要はないので、大体意識する程度で大丈夫です。慣れてくれば自然と意識できます。
そして、色を塗る際には「ベースカラー」「影色」「ハイライト」などを塗っていくことになるわけですが、今回の話は「ベースカラー」についてです。絵の中で目立たせたい部分の「ベースカラー」はRGB値のいずれかが255(MAX:パーセンテージ表示の場合100%)になるよう色を選択してください。
たとえば筆者が今描いている途中のこの絵では、キャラクターの肌色を一番目立たせようと考えたので、肌色のRGB値が(255,235,191)となっています。
気をつけて欲しいのは、何でもかんでも255(MAX)にしないことです。
この手法は、人間の視線が自然と明るい箇所に吸い寄せられる事を利用しているので、一部だけ明るくすることで見る人の視線を誘導しています。しかし、絵全体が明るい状態だと見ている人の視線を誘導することが出来ません。明るさは暗い部分があって初めて成立するということを意識の片隅に置いておくよう心がけてください。
私自身が過去にそうだったのですが、絵全体を明るくしてしまうとパっと見は綺麗に見えるのですが、絵が軽く見えてしまいます。色塗りが上手な人ほど効果的に明暗を使いこなしているので、他人のイラストを見るときに意識して「どこを暗くして、どこを明るくしているか?その意図は何か?」を考えると上達につながります。
反射率高めにしたい物は山なりのカーブにする
つぎに紹介するのは影色の選び方です。
なお、ここで紹介する影色の選び方は、レイヤー効果「通常」のまま影色を塗ることを想定しています。乗算などで塗ってしまうと、せっかく選んだ色と違う色になってしまうので注意してください。
<肌ベース色>
というわけで、まずは反射率高めにしたい物質の影色についてです。
具体的には「肌」「髪」「金属」などです。
<色相>
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色相(画像内:外側の円)を青色側にずらしつつ、
<明度(縦軸)と彩度(横軸)>
明度(画像内:内側の正方形の縦軸)を緩やかに下げながら、彩度(画像内:内側の正方形の横軸)を上げてください。
これだけです。
ね、簡単でしょ?
色相のずらし幅は自分が表現したい色によって変わります。筆者の場合、大体ベース色と3影を比較して10~30度くらい動かすことが多いです。ベース色を選んだ後、1影の色を選ぶ際は、特に色相のずらし幅が大きくなるように意識しています。
反射率低めにしたい物は谷形のカーブにする
続いて反射率低めにしたい物ですが、こちらは谷形のカーブを意識してください。
上述のとおり、ここで紹介する影色の選び方は、レイヤー効果「通常」のまま影色を塗ることを想定しています。乗算などで塗ってしまうと、せっかく選んだ色と違う色になってしまうので注意してください。
<髪留めベース色>
こんどは髪留めです。布製品だと思うので、反射率は低めになると考えました。
<色相、明度、彩度>
基本的に色を拾う際に意識する曲線の形が変わるだけで、他は一緒です。なので、影色は青に近づけた色を選択してください。
まとめ
いかがでしたか?
- 目立たせたい色はRGBのいずれかを255(MAX)にする
- 影色は、反射率高めの物質なら山形カーブを意識する
- 反射率低めの物質なら谷形カーブを意識する
以上3点を意識していただければ、色選びで迷うことは無くなるはずです。
上記の内容を参考に色塗りを楽しんでください。
次回は5分でイラストの見栄えを良くするディフュージョン効果のかけ方について紹介します。