お絵描き用ツール、ソフト選択診断:これからお絵描きを趣味にしようと思う人へ

なんか最近私の友人達の間でイラストを始める方が非常に増えています。子猫2000です。コロナ騒動で外出自粛が長引く中インドアの趣味を新しく始めてみよう、とかそういう気運が高まっているんでしょうかね?

そのお絵描きを新しく始めた友人達全員から聞かれた共通の質問があったので、記事にまとめておこうと思いました。「私もお絵描きしようと思うんだけど、最初に何を用意すればいいの?」です。もう耳にタコができるほど聞きました、この質問(苦笑

お絵描きは「紙とペン(鉛筆やシャーペン、ボールペンなど)」があれば出来る趣味なのですが、恐らく初心者が聞きたいのはそこではなくて、「デジタル絵を描くにあたって、何を用意すればいいの?」って部分が本当に聞きたい部分だと思います。

ということで、お絵描き用ツール選択診断を作成したので、同じ悩みをお抱えの方に活かして頂ければと思います。

お絵描き用ツール選択診断

Q1
金額は気にしないので一番いいものが欲しい

備考

※前提条件としてスマホとPCは持っているものとしています。政府統計でもなかなかの普及率ですし、持っていない人の方が珍しい状況なので。

※ もしPCを持っていない場合、液晶タブレット or ペンタブレットの金額以外にPC購入金額も必要になるので、iPadがオススメ候補となります。

※ iPadは種類が沢山ありますが、基本的には対応するApple Pencilも一緒に購入する想定です。(ペンが無いと描けないので)

※独断と偏見により、お絵描き用ソフトは「CLIP STUDIO PAINT」(業界シェアNo1)、「FireAlpaca」(優秀な無料イラストソフト)、「MediBangPaint」( 優秀な 無料イラスト/マンガソフト)、からの3択としました。

各ツールについての所見

液晶タブレット

メリット

  • 画面に直接ペンで描くので直感的
  • PCにつないで実質2画面化
  • 直感的なためキャラクターイラストなどの精緻なイラスト向き

デメリット

  • 値段が高い
  • 前傾姿勢となるため目や肩が疲れやすい
  • ペーパーライクフィルム等で多少は改善するが、書き味を変えづらい

ペンタブレット(通称:板タブ)

メリット

  • 値段が安い
  • 良い姿勢で使用できるため、目や肩が疲れにくい
  • 手元と画面が別なので、ペン先周辺の視界が塞がれない
  • 紙を張り付けたり、ペン先を変えたりなど、書き味変更の自由度高い
  • 全体をとらえながら作業しやすいため、背景画や着彩向き

デメリット

  • 手元と画面上のペン先は移動量が変わるため、慣れるまで訓練が必要

iPad + Apple pencil

メリット

  • 画面に直接ペンで描くので直感的
  • 気軽に持ち運び可能
  • 直感的なためキャラクターイラストなどの精緻なイラスト向き

デメリット

  • 値段が高い
  • 前傾姿勢となるため目や肩が疲れやすい
  • ペーパーライクフィルム等で多少は改善するが、書き味を変えづらい
  • レイヤー数を多くしたり、キャンパスサイズを大きくすると、スペック不足感あり

各ソフトについての所見

FireAlpaca

起動時に広告表示されるだけで無料で使える優秀なイラスト制作用ソフト。子猫2000も長年お世話になっていました。レイヤー効果や特殊効果なども有償ソフト並に充実しており、技術さえあればプロ並みのイラストを描く事も十分可能なソフトです。PC版のみでiPad版が無いのが悔やまれます。

MediBangPaint

FireAlpacaの姉妹ソフト、ベースとなる部分は同じソフトなので似通った機能が多いが、UIや細かい部分で差異があります。最大の特徴はマンガを描くことを想定している点です。こちらはPC版/iPad版どちらも存在しており、無料でCloudストレージが使用できたりするなど、PCとiPad間のデータのやり取りもスムーズに行えます。

CLIP STUDIO PAINT

業界シェアNo1のイラスト/マンガ制作用ソフト。ソフトにお金出す余裕があるなら、とりあえずコレ使っておけば間違いないです。PC版は買い切り販売がある一方で、iPad版は月額課金のサブスクリプション方式しか無い点に注意が必要です。先述の無料ソフト2種と比べた際の大きな違いは「ベクターレイヤー」と呼ばれる形式のレイヤーが使える事です。正しく使えばイラスト制作の時短に繋がるレイヤーなのですが、初心者がいきなり使う機能かと言われると……微妙なラインです。そのほかにも豊富な素材や、3Dデッサン人形などの機能が揃っており、とにかく機能が豊富なソフトです。一方で機能が豊富すぎて混乱しやすい面もあり、いきなり全部を理解しようとしない事が重要かもしれません。

総評

個人的には予算に余裕があるなら「iPad」+「ClipStudio」をオススメしたいですが、いきなり数万円使うのは抵抗がある人も多いと思います。(私は抵抗ありました)

なので、最初は「ペンタブレット」+「FireAlpaca」でスタートして、中級者とかになってきた頃に「iPad」や「ClipStudio」の導入を検討すればいいのではないかと思います。ペンタブレットにもいろいろな会社が存在していますが、業界最大手のWacom製を買っておけば、とりあえず間違いないです。

今回の診断で紹介したソフトはどれもイラスト制作用のソフトですが、その他の種類については過去記事で解説しているので、興味があればそちらも覗いてみてください。

お絵描きは続けていれば必ず上達する趣味ですが、上達に時間のかかる趣味でもあるので、あまり気張らずゆっくりまったり自分の成長を楽しみながら続ける位で丁度いいと思います。私信ですが、自分の上達を実感するためにも描いた絵は全て残しておく事を強く推奨します。

新しい事を始めるのって物凄くエネルギーの必要な事です。

私もそうでしたが、今まで絵を描いたことが無いのに、「描きたい!」と行動に移しているのなら、それは素晴らしい事です。是非楽しみながら続けて欲しいな、と思います。